全く偶然見つけたので高橋由佳利氏のトルコで考えたシリーズを最近一気読みした。異文化の人間が結婚し、子供を育てる子とに関してとても共感してしまった。異文化コミュニケーション的なものが好きな人にはお勧めですね(ずいぶん前から連載してたらしいから知ってる人は知ってるんだろうけど)。ともあれ自分は日本人だけどブラジルで育ち、教育は英語で受け、でもルーツは日本にある、という妙な環境で育ったので家では妻に常々「国際結婚するとは思ってなかったわー」と言われている。自分も言われる度に「そういわれりゃそうだなー」と納得している。

(なんちゃって)国際結婚をした身で子供が出来て、意識的に子供に伝えたいし伝えるべきだと思ったのは日本以外の文化に触れさせることと、そして英語は喋れなくてもLとRの発音の違いだけは教えるべきだと思ってこれまで1年息子と接してきた。

息子はまだまだ喋れないのでLとRに関してはなんとも言えないが、日本以外の文化・・・のほうでこの間ちょっと嬉しい事があった。毎年開催されてるブラジルフェスティバルに息子と一緒に行った時、 息子はブラジル人のソウルフードであるfeijao(黒豆の煮込み。これに肉が入ればfeijoada)をパクパク食べまくっていたのだ。

これだけなのに、親父である俺は感動しまくっていた。その数ヶ月前に一回ブラジル料理屋に行った時も食べてたけど、今度もちゃんと食べてたので「こいつはいける・・・!」「これは本物!」と確信を持てた。世界中の食べ物が溢れている日本でも「黒豆ぐろい(笑)」とか言われる事もある料理を俺の息子が食ってる!ということだけで なんか感動してしまった。



 まぁ別にブラジル料理を食べるのが命題ではなくて、世界には色んな文化があって、いろんな食べ物を色んな形で食べるということをこれからも伝えることができるといいな、と思う。ブラジル料理はそれのただの1形態。ただ、自分が育った文化の自分が大好きなものを自分が大好きな息子がおいしく食べてくれるというのがなにより嬉しかった。

ちなみにその後coxinha (鶏肉が入ったコロッケ的なもの)をパクパク食べて、Açaí もごくごく飲んでくれて余計嬉しかった。更に言うと、ブラジルフェスティバルは二日とも行って、二日ともfeijaoを食べさせた。あまりにも嬉しくてつい・・・

息子にはこれからも自分が持っている全てを伝えていきたい。おまえは世界のどこに行っても何を食べても動じずに生きていけるようになってほしい。