米国でRuby関連書籍の売り上げが減速か」って記事なんだけど、最後にGoogle Trendsの値を見て減少傾向とかそういう言い方をしているが、微妙な語弊があるのでよく見て欲しい。

まぁまず自分でこちらのグラフをみてくれ。これはGoogle Trendsで出せる2004~2009年全期間のデータ:


これを見ると全体的に下降線ですわな。下降線ということは全ての言語のポイントが段々落ちて行ってるのか?というと、それは違う。このグラフは相対的なポイントを表示している。上記のURLからだと、perlを一番最初にタイプしたので、perlの検索数を1.00としたときの、ほかの言語の指数がでている。だから「検索数が減った」という結論は間違い。大間違い。

わかりやすいように2004年と2009年の単独データを出してみる。



さて、このグラフをどう読む?

2004年にJavaが5.9ということはPerlの10.4倍検索数があったということ。1000件Perlに検索が飛んできたら、5,900件Javaのクエリが飛んでるわけだ。では2009年。Javaは10.4になっている。1000件Perlのクエリがあった場合、Javaには10,400件のクエリがあるということ。だが、このグラフにはその基準値が何件なのかは書いてない(別に書いてないことは問題じゃないが)

さて、おわかりだろうか。相対的なポジションを表すグラフは、絶対的な基準値に対して考えないと、その言語を使っている人が増えたか減ったかはわからない。このグラフを見て分かるのは、ある時点のベースに対して相対的にどれだけクエリがあったか、であって、今何個のクエリがあったか、ではない。強いて言えば、Xに対してYが強いかどうか、がわかるグラフであって、絶対値を求めるのに使ってはいけないはずだ。


ともあれPerlが強くないのは悲しいが、まぁそれは分かっている。だからJapan Perl Associationなんていう活動をするわけだし。さて、それはおいておいて、上のグラフ、もうひとつおもしろい事があった。グラフの下のほうのランキングなんだが・・・インドが強すぎ。しかもJavaの検索の圧倒的件数wwwwwwwwwww

つまり、Javaが圧倒的にこのグラフで優位なのはBangalore, Indiaで、他の言語の12倍近い件数の"Java"に関する検索を行っているからなんじゃないかと、正直疑わざるをえないw

俺が昔働いてたSunnyvaleではPerlとJavaの検索はほぼ同率なんだよねー。まぁ、そこに望みを託してもしょうがない。現実と向かい合って、どんどん相対的にPerlを強くしていってやろうじゃないか、と最後はグラフとは関係ない話になってしまった。